一口法話
【一口法話:第五十四回】観音様はどこに? – 芥川龍之介『戯作三昧』を朗読して –
江戸時代の読本作者の曲亭馬琴は、『南総里見八犬伝』という大作を書き上げました。
それは、四十七歳の時から、七十五歳まで、実に二十八年もかけて書かれた大作であります。
馬琴が六十代の頃に、しばらく筆が止まってしまったことがありました。
そんな頃の馬琴を、芥川龍之介が描写しています。
芥川の『戯作三昧』という小説に一部を朗読してみます。
そして、観音さまは、どこにいらっしゃるのか、芥川の小説をもとにして、考えてみたいと思います。
横田南嶺