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臨済宗大本山 円覚寺

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2024.10.02
今日の言葉

開山さまを想う

気がついたら早くも十月であります。

本日は十月二日、円覚寺では開山仏光国師のご命日の前日の法要をおつとめします。

御開山は仏光国師、無学祖元禅師です。

西暦一二二六年にお生まれで、一二八六年に鎌倉の建長寺でお亡くなりになっています。

禅学大辞典にも仏光国師については精しく書かれています。

紹介します。

「臨済宗楊岐派破庵派。

鎌倉円覚寺開山。佛光派祖。

字は子元。号は無学。

慶元府(浙江省)鄞県の人。俗姓許氏。

俗兄の仲挙懐徳の指示で杭州(浙江省)浄慈寺北礀居簡を礼して出家、のち径山の無準師範の下に投じ印可をうけ法を嗣ぐ。

師無準の寂後、霊隠寺の石渓心月、育王山の偃渓広聞・虚堂智愚等に歴参し、のち郷里に帰り大慈寺の物初大観の会下で二年間坐禅にはげんだ。

間もなく邑主羅季荘に招かれ東湖の白雲庵に住す。

時に三七歳、ここに七年間住し、母の没後に、霊隠寺の、法兄にあたる退耕徳寧の下に来って第二座となる。

また大伝賈秋壑に招かれて台州(浙江省)の真如寺に七年間住す。

徳祐元年(一二七五)元軍の戦乱をさけて温州(浙江省)の能仁寺に移り、また四明山に帰り天童山の法兄、環渓惟一をたずねて留まり、前板に居して大衆のために法を説いた。

弘安二年(一二七九) 冬北条時宗が鎌倉の建長寺の住持に高徳の禅僧を招いたので、祖元は推され、祥興三年(一二八〇)夏五月に太白山を離れ、六月三〇日に太宰府につき、八月に鎌倉に入る。

時宗は迎えて慰労し、蘭渓道隆寂後の建長寺に住せしめた。

五年(一二八二)冬、時宗は円覚寺を建立し、祖元を迎えて開山初祖とした。

こののち建長・円覚を兼管し、鎌倉に禅化を布き、在住八年、日本臨済宗の基礎を確立した。

弘安九年八月に発病し、九月三日示寂。世寿六一。法臘四九。

佛光国師の勅諡と円満常照国師の号を賜る。」

と書かれています。

本日、午後三時から佛殿で法要を行います。

いつも佛殿の左奥にお祀りしてある仏光国師のお像を、佛殿の中央の須弥壇の上に安置することから儀式が始まります。

法要といってもお供えをしてお経をあげることなのであります。

これは先だって鶴岡八幡宮の例大祭にお参りしても似ていると感じたのでした。

神社のお祭りも、お供えをして祝詞をあげ、その後直会で皆で食事をするのです。

お寺でも同じようなもので、開山さまにお食事をお供えして、お経をあげ、そのあと皆で会食をするのです。

ただお寺の場合は、お香を供えることを大事にしています。

私の役目は、そのお供えの品をひとつひとつお香に熏じで、お供えしてそのたびに三拝するのです。

開山忌の間は、この礼拝を繰り返しています。

佛殿でお経をあげて後は、舎利殿に移って、お経をあげます。

明日の三日には、午前十時から舎利殿でお経をあげて、そのあと引き続き佛殿でお経をあげます。

今年は四年に一度の巡堂という儀式を行います。

巡堂は、文字通りお堂を巡ることです。

古来住持がお寺の諸堂を回ったことをいいます。

開山様を輿にお乗せして、佛殿を出て、浴室、山門、選仏場、そして佛殿へと開山様にお回りいただくのです。

開山様が今も生きておられるように、虔しく輿に乗っていただき、赤い大きな傘をさして歩きます。

私はその開山様の後ろを歩くのです。

こちらは外の儀式ですので、一般の方もご覧いただくことができます。

私も年に一度管長として正装して臨むのであります。

そんな屋外の行事がありますので、雨でないことを祈ります。

開山さまが悟りを開かれた時の偈、投機の偈を紹介します。

一槌に撃砕す 精霊窟
突出す那吒の鉄面皮
両耳 聾の如く 口 唖の如し
等閑に触著すれば 火星飛ぶ

という偈です。

朝比奈宗源老師は次のように解説されています。

朝比奈老師の『しっかりやれよ』(筑摩書房)から引用します。

「精霊窟というのはお化けの棲家ということです。人間でいったら煩悩の、迷いの世界です。

カーンと鳴らされた板の一槌で、自分の今までの迷いの岩屋はたたきつぶされてしまった。

そこで突出す那吒の鉄面皮、ナダというと何だか超人的な、そうかといって鬼でもないが、力のある、妙な、佛とも神ともつかぬ存在ですな。

ここでは禅宗式にいえば本来の面目です。

私のふだんの説教でいえば、不生不滅の佛心です。

突出したというのは、飛び出した。

迷いの、煩悩の岩屋をたたきつぶして、そこに悟りの、つまり佛心が飛び出た。

その時の様子を、両耳聾の如く口唖の如し、両方の耳は聞こえないようで、口は唖のようだ。

これは全く、坐禅するとこういうとがあるのです。

目も耳もまるでボーとしてしまって、口もあくことの出来ぬような、五体そのものが妙に硬化してしまったような感じはよくあります。

ですからこういう言葉を聞くと、やはり感動します。

等閑に触著すれば火星飛ぶ、なおざりというと、うっかりというほどのこと、そんな木像みたいな、耳も口も馬鹿みたいなようであるが、うっかりさわろうものなら、火花が散るぞ。

それこそ何千ボルトの電流が伝っているようなもので、さわったらパッパッと火花が散るぞと、こういうのです。」

という偈であります。

本日と明日、開山様を想って法要をおつとめします。

また引き続き四日と五日で達磨大師のご命日の法要をおつとめします。

五日の午前十時から佛殿での法要は一般の方も佛殿の中でお参りできます。

お時間のある方はどうぞお参りいただければ幸いです。

 
横田南嶺

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