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臨済宗大本山 円覚寺

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2021.07.25
今日の言葉

改めて瞑想のすすめ

例年円覚寺の門前町である山ノ内で、夏のお祭りが行われます。

八雲神社の例大祭であります。

御神輿もでるのであります。

神仏習合の名残か、御神輿が円覚寺の前を通る時には、管長が門前まで出て、御神輿をお出迎えします。

神官の方が先導になってみえて、管長がお迎えするのであります。

その時には、御神輿も止まって、みなでお辞儀をしてくださるのであります。

みんなの無事を祈って手を合わせて出迎え、見送りしていたのでした。

思い起こせば、東日本大震災の年にも御神輿は出たのでありました。

しかしながら、昨年はさすがに中止となってしまいました。

もともとは疫病の退散を願っての祭りだったと思いますが、疫病にはかなわないのであります。

今年はどうなるのかな、無理なのかなと思っていると、何とか御神輿を出しますというのであります。

出しますものの、みんなで担ぐことはやめて、車に御神輿を乗せて、円覚寺の前を通るというのでありました。

そこで、いつものようにお出迎えをしたのでした。

いつのならみんなで大きな声を出して、担いでいるのですが、今年は、かけ声はなく、お囃子のみは響くのですが、トラックに積まれた御神輿が寂しそうに円覚寺に入ってきて、お出迎えをしたのでありました。

随行の方々も当然車で移動であります。

お祭りというのは、エネルギーを発散する場でもあると思いますので、この消化不良のような思いは、誰もが抱いていると察します。

そのあと、今期最後の授業に、京都の花園大学に出掛けました。

七月の京都というと祇園祭であります。

私も一時期祇園にある建仁寺で修行していましたので、毎年七月になると今でも祇園祭だなと思い起こすのであります。

うかがうと、今年の祇園祭は、山鉾を出して飾るだけで巡行はしなかったというのであります。

山鉾巡行は祇園祭の一番の見所なのですが、それができないのであります。

こちらも、何とも言えない「消化不良」の思いで終わったのではないかと思います。

授業も七月の下旬ということもあって、いつもより小人数でありました。

改めて、コロナ前までの満席の講義が懐かしく思われました。

いつまでこのような状況が続くのかと思うと、気が滅入るような思いであります。

そんな中ですので、私たちは先行きの見えない不安の中にいるのだと言えます。

この「不安」が、外に向かうと差別になったり、攻撃的になったりしますし、内面に向かうとうつ状態になったりしてしまいます。

授業の終わりには、改めて、心を調えること、坐禅や瞑想の大切さを話しました。

呼吸瞑想という、いつでもどこでも手軽にできる瞑想を紹介して授業を終えたのでした。

お昼の授業を終えて、夕方寺に帰ると、建仁寺の塔頭である両足院の副住職伊藤東凌さんから新刊本が送られてきていました。

題は、『心と頭が軽くなる 週はじめの新習慣 月曜瞑想』というのです。

おそらく、東凌さんにとっては初めての著作なのだと思います。

本には短いお手紙が添えられていました。

「今まで十五年以上指導してきた瞑想を一冊の本にまとめました。
週の始まりに朝五分瞑想の習慣を広めようと思います。
名付けて「月曜瞑想」。
誰でもできる瞑想法です。
一度ぜひ、お試しください。」
と書かれています。

十五年のご指導の経験をこのたびまとめられた東凌さんの決意が伝わります。

それにしてもなぜ「月曜」なのかと思いました。

私などは、週末の土日の坐禅を開催しています。

月曜の瞑想の意味が本の最初に書かれていました。

「仕事も学校も、日々の生活も「月曜日」から始まる感覚が体に染みついている方は多いのではないでしょうか?

週はじめの月曜日の朝になると、「今週も始まるな」「今週も頑張ろう」「今週はこれがしたい」などと、気持ちを切り替える、区切りをつける習慣が、みなさん、あると思います。

週のはじめが月曜日ではないという方も、やはり、週の頭には気持ちを切り替える習慣があるのではないでしょうか。

ところが、一方で、週のはじめに気持ちをうまく切り替えられない人が増えてきているのも事実です。

それが、「会社に行きたくない」「学校へ行きたくない」「あの人に会いたくない」などと月曜日の朝から鬱々とした重苦しさを感じる一因なのかもしれません。そうした症状は、世界的には、「ブルーマンデー症候群」といわれ、科学的にも実証されているといいます。」

ということがあるそうなのです。

そこで、

「月曜日にいい流れで入れると、火曜日、水曜日といい循環をしていくことができるでしょう。一方で、月曜日に悪い流れで入ってしまうと、火曜日、水曜日と、悪い流れを引きずっていってしまいます。
この流れはぜひとも断ち切りたいものです。
日々のストレスがたまり続けて、動きや反応が重くなってしまったあなたの心と頭を、スッキリと再起動をかけることができればどんなによいか。
そう、まるで、パソコンやスマホのように。
そこで考案したのが、次からご紹介する「月曜瞑想」なのです。」

ということなのでした。

月曜瞑想の内容については、本書を御覧いただくのが一番であります。

よく考えられた、洗練された瞑想だと感じました。

それから、更に目次をみても、

急須でお茶を入れる「お茶瞑想」

豆を挽いてコーヒーを入れる「コーヒー瞑想」

ゆっくり野菜を千切りにする「千切り瞑想」

雑巾を使って床を掃除する「お掃除瞑想」

宅配便の荷物を丁寧に開封し片づける「開封瞑想」

お出かけ前が瞑想の時間になる「身支度瞑想」

時間をかけて丁寧に手を洗う「手洗い瞑想」

ご飯を口に入れ、30秒たってから食べる「食べる瞑想」

風鈴や雨音に耳を傾ける「聞く瞑想」

などなど、生活の中でできるいろんな瞑想が具体的に紹介されています。

こうして実践してゆくと、日常生活が瞑想になると思います。

荷物の開封などは、私もいつも気をつけていることです。

ぞんざいに開けるのではなくて、なるだけ紙を破らないように、紐も切ったりしないように丁寧に開けるのです。

それだけでも心が落ちつくものであります。

手を洗うにしても、コロナ禍にあって、丁寧に手を洗うようになりました。

そんなひとつひとつの動作をゆっくりめに丁寧に意識して行うだけでも瞑想になります。

今、改めて瞑想をすすめます。

そうして心身を調えて、自律神経を調えて、免疫力を高めて、この消化不良で不安な中を乗り切ってゆきましょう。

新著を送ってくださった伊藤東凌さんに感謝します。

 
横田南嶺

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