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臨済宗大本山 円覚寺

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2020.04.26
今日の言葉

念彼観音力

次々と予定がキャンセルになっていって、とうとう七月に予定されていた講演会も、中止や延期となる知らせが入ってきました。

 

そんな折りに、天台宗では、開祖伝教大師が両親の供養に為に法華経を説いたことに因む伝統の行事、

戸津説法が中止になると聞きました。

毎年八月の後半に五日間行われているものです。

 

円覚寺の夏期講座も中止になっていますが、夏期講座は八十五年ほどの歴史なのに対して、戸津説法は伝教大師以来ですから、歴史が違います。

戸津説法が中止になるのは百四十三年振りとか。

それは明治十年一八七七年のこと、コレラが流行した時だそうです。

 

こんな歴史を見ても、人類は幾たびもこのような感染症を乗り越えてきたのだとわかります。

 

また京都祇園祭の山鉾巡行が中止になったとの報道もありました。もともとは、平安時代に流行した疫病を鎮める為に始まったものだそうです。

それが開催できないとは、深刻な事態になっているのだと実感させられます。

京都では、比叡山や仁和寺、東寺などの寺院もしばらく拝観中止となっているそうです。

 

こんなときなればこそ、お寺にお参りいただきたいと思うのですが、いかんせん寺が感染源となってしまっては、

元も子もありませんので、致し方ない苦渋の決断です。円覚寺もしばらく拝観を休ませてもらっています。申し訳のないことであります。

 

東日本大震災のあとには「絆」という言葉がよく用いられ、人と人とのつながりあいが大切にされました。

それが、こんどは、人と会ってはいけない、離れていないといけない、集まってはいけないというのです。

大きな試練を与えられた思いです。

しかも、それがいつになったら終わりが見えるのか、不安はつきません。

 

『観音経』には、火に焼かれても、水に溺れても、風に吹かれても、

「念彼観音力」といって、観音さまを念ずれば、観音さまが救ってくださると説かれています。

 

そのことを詩人の山尾三省さんは、

「……様々な局面におて、南無観世音菩薩と念ずれ、それは私たち自身に内在する根源の生命力(慈悲力)および、

私たちが置かれてある場(環境)の根源の慈悲力(生命力)を

念ずるのであるから、おのずからそこに最善の対処、方法が現れてくるのは、

奇跡でも神秘でもなく、理の当然の帰結である」(『観音経の森を歩く』より)

と説かれています。

 

「念彼観音力」とは、

 

「私たちに内在する生命力を念ずることであり、

私たちが置かれてある場(環境)の根源の慈悲力を念ずる」ことだと言うのです。

 

手を合わせて観音さまを念ずると、私たちに本来具わっている生命力が現れてくるのです。

更に私たちを生かしてくださっている大きな力を念ずるのです。

そうすると、安らかな心、強い精神力、思いやる力が呼び覚まされるのです。

こんな時だからこそ、手を合わせて観音さまを念じましょう。

横田南嶺

 

念彼観音力

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