今日の言葉
3.11
昨日車で出かけていると、信号待ちの折に、
前に止まっている車のナンバーが、「3,11」なのが目にとまりました。
三月十一日を忘れないようにと、車のナンバーにしたのだろうと思いました。
今日は、その三月十一日、あの日から九年が経ちます。
三月の声を聞くようになると、新聞などでも被災地に関する記事が載るようになってきます。
恥ずかしながら、私などもその記事で思い起こす次第であります。
今朝の毎日新聞の「余録」にも
「東日本大震災から九年の歳月が流れた。各地の復興計画にもとづく土地造成や住宅建設はほぼ仕上げの段階を迎えている。
それなのに、かさ上げされた造成地には空き地が目立ち、街のにぎわいも目指すものからほど遠い地域が多い。」
と記されていました。
津波の爪痕は、今なお深いものだと思い知らされます。
さらに「余録」には、
「津波により人口減少の時計を早回しされてしまった多くの被災地である。」
と綴られていました。
言葉を失います。
その九年の慰霊の行事も、折からの新型コロナウィルスの影響で、取りやめになるところもあり、縮小されるところもあるようであります。
私たちの鎌倉宗教者会議でも、今年は一般の方々に参列を呼びかけるのは控えて、宗教者のみの祈りを捧げることにしています。
お亡くなりになった方々の追悼と、被災地の復興を祈願します。
鶴ヶ岡八幡宮の舞殿に集まって、午後二時四十六分に合わせてお祈りします。
横田南嶺