今日の出来事
那須の雲巌寺
十日は、栃木県那須の雲巌寺まで出かけました。
雲巌寺は、円覚寺の開山仏光国師のお弟子である高峰顕日仏国国師が開山されたお寺です。
開山さまのお弟子のお寺ですので、円覚寺にとっては、建長寺と共に大切なご縁の深いお寺です。
足立大進老師の本葬にあたる津送(しんそう)をお勤めするにあたり、
雲巌寺の老大師をお招きするために、出向いたのでした。
私たちの世界では、いまだにこうした正式なご案内をする場合は、
郵便などは用いずに、直接出向いてお願いするしきたりが残っています。
これを「拝請(はいしょう)」と申します。
雲巌寺の老大師を拝請するために出かけてきたのでした。
雲巌寺の開山さまは、ご皇室のお生まれながら、
どういうわけか、今出かけても時間のかかる那須の地にお寺を建てられたのでした。
仏国国師の令名は当時の禅界には鳴り響いたらしく、夢窓国師などもはるばる出向いて参禅されているのです。
さすがに仏国国師開創の寺にふさわしい趣のある、実に幽邃な、霊地というにふさわしい場所にございます。
山門の下には清流があって、実にすばらしい境致であります。
雲巌寺の三代ほど前の植木憲道老師の書による「俺が危ない」
横田南嶺