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臨済宗大本山 円覚寺

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2020.03.07
今日の言葉

師の喚ぶ声

『無門関』の第十七則に、「国師三喚」という公案があります。

南陽の慧忠国師が、三度侍者を喚ばれると、侍者は三度返事をしました。

すると国師は、

「自分がお前の気持ちにそむいているとばかり思っていたが、なんだ、お前の方が自分の好意を無にしていたのか」

(大蔵出版 新国訳大蔵経、柳幹康訳による)

と言われたという問題です。

三度侍者を喚んで、三度返事をするのですが、その後に言われた国師の言葉が難解です。

師は、弟子をよく喚ぶものです。

「おい、お茶をもってこい」

「はい」

「おい、あそこを掃除しておくように」

「はい」

「おい、出かけるから支度をするように」

「はい」

などなど。

私なども、三十年来師にお仕えしてきて、それは幾たびも幾たびも喚ばれては駆けつけていました。

足立老師がお亡くなりになる三日ほど前から、ご容態がすぐれないようになりました。

いつ、何があってもおかしくないと覚悟しなければならなくなりました。

新型ウィルスの影響で、行事がキャンセルになったこともあって、ずっとご様子をうかがっては待機していました。

二十九日のお昼過ぎに、ふと気になって臥龍庵に行こうと思い立ちました。

これから行く旨を伝えると、折り返し、今容態をおかしいのですぐに来て欲しいといわれました。

行こうと支度をしていたところなので、すぐに臥龍庵まで駆け足で参上しました。

平素から老師は、山内を僧侶が走るものではないと厳しく言われていたのですが、

この時ばかりは、たとえ師のお叱りを受けても走って行かざるを得ない思いでした。

駆けつけて、すぐに医師に来てもらって、臨終に立ち会うことができました。

その時間に駆けつけようとしたのは、自室にいたのですが、ふと耳に老師のお声が聞こえたように思います。

「おい、でかけるぞ」

「はい」

三十年来お仕えした日々は、三たび喚ばれ、三度返事をする、ただその連続でありました。

師がそむいたのか、また師の好意にこちらがそむいたのか、そのようなことに関わらずに、ただ無心に返事をして駆けつけてきただけでありました。

横田南嶺

師の喚ぶ声

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