足の裏
西澤真美子さんから、愛媛新聞を送っていただきました。
二十三日の新聞記事です。講演が二十二日でしたので、翌朝の紙面であります。
大きく取り上げてくださっていて、有り難く思います。
毎年のように真民記念館を訪れますが、楽しみにひとつに、仏足石を礼拝することがあります。
写真の石は、仏足石。
真民先生が近くを流れる重信川の川原でみつけてこられたものです。
いかにもお釈迦さまのおみ足のような石であります。
真民先生は、毎朝この仏足石に額をつけて礼拝されていたといいます。
この仏足石が記念館に展示されていて、いつも訪れるたびに私も額をつけて礼拝しています。
昨日の小欄にも、足の裏に関することを書かせていただきましたが、
「足心」といって足の裏は、禅の修行においても大切なところであります。
真民先生には「足の裏」の詩がございます。
今回の記念展にも全文を書かれた作品が出されていました。
尊いのは足の裏である
尊いのは頭でなく
手でなく
足の裏である
一生 人に知られず
一生 きたない処と接し
黙々として
その努めを果たしてゆく
足の裏が教えるもの
しんみんよ
足の裏的な仕事をし
足の裏的な人間になれ
頭から光がでる
まだまだだめ
額から光がでる
まだまだいかん
足の裏から光がでる
そのような方こそ
本当に偉い人である
坐禅の時にも、足の裏までぐっと気を満たすようにして坐ることであります。
立っている時にも、足の裏で大地をしっかりとささえていると意識して立つことです。
一日を終えたなら、足の裏に感謝して、きれいに洗ってあげましょう。
足の裏から光が出るようになるには、そう簡単でないでしょうが、日々努力してゆきたいものです。
横田南嶺