天人五衰 「一日一語117」
<如意庵階段下から。>
横田南嶺老師が大攝心で提唱されたことをまとめてみました。
仏教では、一方で出家修行者には、たとえ天上界に生まれたとしても、
そこは、もはや苦しみのない楽しみだけの世界と言われたりしますが、
天上界にしても、天人五衰(てんにんのごすい)という言葉があるように
一、衣服が汚れてくる。
二、頭上に飾っている花がやがてしぼんでくる。
三、身体が汚れ、においがしてくる。
四、脇の下から汗が流れ出る。
五、自分の本来座るべき席に戻るのを嫌がるようになる。
という風に天上界にいても衰えることは避けられないと説きます。
結局、六道(地獄 餓鬼 畜生 修羅 人間 天上)を解脱することが
できなければ、苦しみは尽きないと説くのです。
(平成28年11月21日 東嶺和尚法語提唱 32:00)