ささやかな幸せに
ー居士林の有志の方々が集まって布団を干してくださいました。 居士林にてー
横田南嶺老師が先月の日曜説教会(7月12日)で提唱されたことをまとめてみました。
心療内科医の海原純子先生が新聞に次のようなことを書いていらっしゃいました。
{毎日、寝る前に心の中で「有り難う」と感謝をすること。それはその日にあった
些細なことでよい。今日お昼お弁当がおいしかったとかいれていただいたお茶が
美味しかったとか・・・一つ一つ思い出して、それに対して短い感謝の言葉を
心の中で唱えてみる。そうすると気分がすっきりして爽やかな心になれる。}
私たちは、ほんの一つか二つ自分の思うようにいかないことがあると
まるで、周りのすべてが闇になって不幸のどん底に落ちたように思いがち
です。しかし、冷静に考えてみると結構、身近なところに幸せなことが
たくさんあふれています。
それに気が付かずにほんの一つか二つの気にいらないことに憎しみの
心を起こしてしまい、それをどうにか抑えよう抑えようとするのですが
それが難しい。
ですから、それら気に入らないことや憎しみの心に目を向けるのではなく
もっと、冷静に自分の周りを見てみると、朝日が昇っていくきれいだなとか
今朝のお茶は美味しいなとか、健康に散歩をすることができて幸せだ・・・
など実は有り難いことが日常にはたくさんあふれていることに気が付く
はずです。
昼間は、仕事など忙しくてなかなかそういうことに目がいかなくても
せめて寝る前は、憎しみの心は置いといて、身の回りの些細な
ことを思い出して「有り難い、有り難い」と心の中で繰り返していると
心は穏やかな、和やかな心になり、周りに対しても慈悲の心に育って
いくものです。
戦後70年と言われます。今こうして生きている私たち一人一人が
次の世代に何を伝え残していくのか?大きな責任を持っています。
新聞紙上に少しでも暗い事件が載らないように少しでも明るい言葉で
うめられるように、まずお互いの心をささやかなことに感謝する心に
慈悲で穏やかで和やかな心となるようにして、その心を次の世代へ
伝えていきたいものであります。