報身仏
ー僧堂 宿龍殿前の水甕に中に咲くスイレンー
半制大攝心 6日目
横田南嶺老師が今日の僧堂攝心で提唱されたことをまとめてみました。
お釈迦様の悟りの世界は、本来、姿・形がなく、言葉では表現できない
純粋ないのちそのものでありますが、それでは一部の人にしかわからない
というので、どんな人にもわかるように姿・形を作って物語をつけてあげたのが
阿弥陀如来や観音菩薩、薬師如来などの報身仏です。
その姿を見てその物語を聞けば誰でもお釈迦様の悟りの内容がわかるように
できている。阿弥陀如来は無量、不生不滅のいのちを表しているし、観音菩薩は
限りない慈悲を表しています。
病気で苦しんでいる人、誰も看取る人がいなくて苦しんでいる人に
そこに薬を持って駆け付けて看病してあげたいという慈悲の心、悟りの心を
わかりやすく表したのが薬師如来です。
このようにお釈迦様の悟りの世界を具体的な姿と物語で表したのが報身仏なのです。
それらはもとをただせば本心本性であるから、私たちの心の本体なのです。
今、目の前でこうして話を聞いているその心の素晴らしさを表しています。
銘々、こうして話を聞いている心が観音様や薬師様のような素晴らしい心と
なって働くのです。
銘々の心がそのまま無量の阿弥陀様そのものなのです。