大憤志(だいふんし)
臘八大攝心3日目
横田南嶺老師が僧堂攝心で提唱されたことをまとめてみました。
修行をする要に「大憤志」という言葉があります。大いに志を奮い起こすことです。
四十二章経に、「それ仏道を修行するものは、一人と万人が闘うが如し。」とあります。
修行をするということはたった一人で万人の敵と立ち向かうような気持ちでやれと
ことです。
お釈迦様も「千人の敵に勝つよりも一人の自己に克つものが誠の勝者である」と
仰せになっています。一人で坐れば、いろいろな妄想、分別が次から次へと涌いてくる
ことは言うまでもない。しかし、この妄想、分別を離れることができたら、仏心は自ずから
現前するのです。
一人で万人と闘う気迫を持って、一人心中にわき起こる百千の妄想、執着と相闘い勝ち得る。
妄想や眠気弱さに負けずに一人で気迫を持って立ち向かうのです。
その為には、目をカッと見開いて奥歯を噛みしめて、臍下丹田、おなかの下に力を込めて
気力を振り絞る。この一呼吸の間に一念の妄念を交えずに無字を拈提する。一呼吸、一呼吸
ごとに気迫を持って立ち向かい勝ちを得ていただきたい。