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臨済宗大本山 円覚寺

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2014.01.27

戒をより所として生きる

1月27日(月)
 横田南嶺管長が先日の僧堂攝心で「戒」について提唱されたことを
まとめてみました。
 今でも通夜・お葬式になると私たち、坊さんは「懺悔文」「三帰戒」を読みます。
それは、まさしく受戒をしていることに他ならないのです。戒を授けて戒名を与える。
 授戒会と何ですか?と質問をされますが、私たちお坊さんがお葬式のごとに
やっているのが受戒です。本当であれば、きちっと生きている間に戒を受ける
べきところを、残念ながら生前にその機会がなかったために止むを得なく
亡くなった後に戒を授けて仏弟子としてお見送りするというのが、私たちが
やっている葬式の形です。
 これから十重禁戒というものを説明していきますが、それらの戒は
決して無理難題を課している訳ではありません。あくまで、こういう
心がけで暮らしていきましょうということを説いています。心に良き
習慣を身につけて生きていくことは大変素晴らしいことなのです。
 只、残念なのは戒律を説くということを坊さんがしなくなってしまった
ことです。本来は堂々と「戒律が私たちが生きていく上でのより所である。
仏法を伝えることは戒を伝えること、仏法を説くことは戒を説くことである。」
と世間の人々にお話をすべきなのです。
 ですから、お通夜・お葬式の時、亡くなった方に戒を授けていますが、
「本来は生前、この戒を受けてこの戒をより所として暮らしていただきたかった
ところですが、そのご縁がなかったので、今こうして授けます」ということを
説明し戒の教えを説いてあげることが必要ではないかと思うのです。
 ところが現況は、「受戒・戒名をいただくのはとても先のこと。」であるとか
「そろそろお迎えが近くなりましたから戒名をお願いしたい」などまるであの世の
切符のように受け止められてしまっています。
 生きている人が戒を受けて、そしてその戒をより所として生活をしていく
というのが本来の姿なのです。
そのより所となる十重禁戒というのは
①快意殺生戒(けいせっしょうかい)・・・私たちは生きていく上では、
本当は殺すべきではないがやむを得ず、生き物を殺さざるを得ないこともあります。
そういうときに決して喜んでやってはいけない。
②劫盗人物戒(こうとうじんぶつかい)・・・人のものはとらない。
③無慈行欲戒(むじぎょうよくかい)・・・男女の関係など欲を行じる時は必ず
相手を思いやる慈悲の心がなくてはならない。慈悲の心なく、快楽やいやがるのを
無理矢理してはならない。
④故心妄語戒(こしんもうごかい)・・・ことさらにわざと相手をだましてはいけない。
やむを得ず、仕方がない時もあることを認めています。
⑤沽酒生罪戒(こしゅしょうざいかい)・・・やむを得ず、飲まなくてはならないときは
仕方がない。
⑥談他過失戒(だんたかしつかい)・・・他人の過失をことさらに説いてはいけない。
⑦自讃毀他戒(じさんきたかい)・・・自分をほめて他人をけなしてはいけない。
⑧慳生毀辱戒(けんしょうきにくかい)・・・人の為にものや教えを施すことを惜しんでは
いけない。
⑨瞋不受謝戒(しんふじゅしゃかい)・・・人間生きていく上で腹を立てることも
ありますが、相手が悔い改めて謝罪をしようとしているにもかかわらず、それでも
なお怒りをむけるのはいけない。
⑩毀謗三宝戒(きぼうさんぼうかい)・・・仏様、仏様の教え、その教えをともに学ぶ仲間を
けなしてはいけない。
 このように十重禁戒を学ぶと決して無理難題を押しつけているのではないことが
わかります。まさしく、こういった心がけを持って心に良い習慣が身について、お互い
安らかにいきていくことができる指針を示しています。
(平成26年1月23日 正受老人崇行録提唱より)
(後記)
 黄梅院では数年前に、居士林に縁のあった若いフランス人の方が
これからは仏教徒として生きていきていく証が欲しいとのことで
受戒を希望し、横田南嶺老師から戒を授けられ戒名を受けました。
 また、円覚寺では、平成31年の遠諱事業の中で授戒会を予定しています。
 
 

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