いのちを感じる
11月18日(月) その2
横田南嶺管長が先日、居士林で提唱されたことをまとめてみました。
紅葉で 神が染めたる 天地かな
この俳句は、9才の小学生が作ったものです。「ランドセル俳人の五七五」
という本に掲載されています。また、セミの抜け殻を拾ってきて歌ったものに
抜け殻や 声なきセミの 贈り物
という句もありました。
古人は「生きているものを確かにつかみより」と言っていますが、
この小学生は、確かに生きているいのちを感じ取っています。そういう
ところに生きた仏法というものがあるのだと思います。
仏法は、何も別段難しい言葉でなければ表現できないものではありません
この小学生のように生きているいのちの確かなあたたかさをいたるところで
感じ取ることができる、それこそ仏様であります。
生きているいのちの尊さ、それを感じることできる心の働きが
神や仏なのです。真理というものは決して難しい言葉や専門用語を
使わなければ表現できないものでないのです。