カッサパ
11月18日(月) その3
今日は、夕方から東京・有楽町のよみうりホールで行われた「禅をきく講演会」
に行って参りました。第1講は音楽説法グループの「カッサパ」でした。
この「カッサパ」というのは宮城県気仙沼の地福寺の住職さんが東日本大震災で
被災された人々を励まし、1日も早い復興をとの思いを世に発信しなければならいと
活動をしているグループです。
地福寺のお寺も、落慶間もない本堂、庫裏等が津波にのまれ、また住職さん自身も
津波の難から九死に一生を得る体験をされています。檀家さんも大勢がお亡くなりに
なりました。
今日の公演では、住職さんがボーカル兼節語り、その弟さんがドラムスを担当し、
その他に津軽三味線、キーボードの方がおられ演奏をされました。
何と!般若心経のバンド演奏で始まりました。とても新鮮でした。
「ギャテーギャテー・・・」がさびのようで和尚さん、力を込めて歌っておりました。
公演の中盤では、「延命十句観音経」、さらには管長さんが作詞された
「延命十句観音和讃」がバンド演奏されました。それには深い因縁があります。
地福寺の和尚さんが震災直後、絶望的な状況にあるときに、横田南嶺管長が被災地支援に行った
雲水さんに托して地福寺さんに送られた「延命十句観音経」の一枚の色紙がたいへんな励みになった
エピソードをステージ上で語られました。
[人間、本当に追い詰められたら祈るしかない、では何を祈ったらいいか]と思っていた
和尚さんのもとに偶然、その色紙は届けられたのでした。それからは、被災された檀家さん
といっしょに延命十句観音経を唱え、その意訳朗読されたそうです。
ですから、延命和讃の演奏は特に感動的でした。