何が真実か?
4月24日(火)攝心5日目
<僧堂前>
管長様が僧堂攝心で提唱されたことをまとめてみました。
人は誰かの教え、教祖の言葉、教典に書いてあること、
昔からやっていることなどを鵜呑みにしてしまいがちですが、
何が正しいか?何が間違っていることか?何を行うことが
ふさわしいことか?それらのことは、自らが判断すべきだと
お釈迦様は仰せになっています。
この教えがはたして自分にふさわしいか?智慧ある人や
外から見てどう思われるか?自分で判断する智慧を持つことが
大事であります。
宗教というと何か絶対的なものにひれふすと救いを乞う
ように思われがちですが、臨済禅師は、むしろ絶対なるものを
否定して、おのおの一人一人が絶対なるものである、すばらしい
仏であると気づけと言われています。
仏教の修行において大事なことは「信」であります。
何を信じるのか?仏や神様がてを差し伸べてくれると
待っていてもあてになりません。自らの中にある仏を
信じるのです。
生まれてきたからには、私達はみな、生きていくだけの力
を備わっているのです。これが真理です。
「病は不自信のところにあり」と臨済禅師は言いました。
誰もが「生きていく力」や「智慧」を生まれながらに持っているに
それが自分の中にあると信じようとしないことが迷いの原因だと。
何が正いか?何が真実であるか?疑いの心を持ち、
お釈迦様の教えに鑑みてどうであるか?疑っていく修行で
あります。
一呼吸一呼吸に工夫を重ね丹田に力を入れて
妄想を削り取り、自ら生まれながらに本来持っている智慧を
磨く修行です。何においても決して惑わされることのない智慧
を磨く、それが臨済禅師の教えであります。
新緑がきれいですね。<選仏場前>
<居士林正面>