開講の偈(げ)
10月20日(木)
入制大攝心が今朝から始まりました。10、11、12、1月と大攝心がある月が
続きます。この期間を雪安居(せつあんご)と呼んでいます。それに対して4月~7月
の大攝心のある月を雨安居(うあんご)と言います。本日は雪安居の開講
(提唱の始まりの日)で、管長様が偈(仏教の宗旨をあらわす漢詩)を
お唱えになりました。
嶺南(れいなん)の獦(かつ)りょう 黄梅に上(のぼ)り
打破す 神秀 明鏡の台
謂うこと莫れ 本来無一物と
金風(きんぷう)颯颯(さつさつ)として蒼苔(そうたい)を掃(はら)う
「(中国の南部出身であるため)南のサルと呼ばれた慧能禅師
(ダルマ様から6代目の祖)がはるばる五祖のいる黄梅山に上って、
神秀上座(その山の修行者の頭)が「心は明鏡台のごとし」と
言われたのを見事ぶち破ってみせてくれた。
六祖慧能さんよ。「本来無一物」とやぼなことはいいなさんな。
秋の爽やかな風が苔の上を吹き渡っているではありませんか。