共に坐ることが大事だと
おもっていても、
やはり楽しくなければやっていられません。

学生さんたちに一番伝えたかったのは
坐るのが楽しいということです。

多くの人たちは、苦痛に耐えることが坐禅だとを受け止めているようです。
確かに、慣れないうち足は痛いし、
動けないのは苦痛でしょう。

しかし、楽しみになってくるのです。
私自身、坐禅の何が楽しいかといえば
毎回毎回、新たな発見があるからです。

もう四十年以上、毎日坐禅してきていますが
同じ坐禅は一回もありません。
毎回毎回新しいのです。

ただ足を組み手を組んで坐って
呼吸するだけのことなのですが、
これほど奥深いものはありません。

やればやるほど、深まっていって
新しい世界が開けてきます。

毎回、新しい自分に出会えるのが、坐禅です。

ですから、いくらやっても飽きることもなく
やればやるほど楽しいのであります。

横田南嶺