「どうしたらいいかと自ら問う」
論語の中に、「子曰く、之(これ)を如何(いかん)せん、之を如何せんと曰(い)わざる者は、
吾之を如何ともすること末(な)きのみ」という言葉があります。
意訳すると、「先生は言われた、どうしたらいいか、どうしたらいいか、
と常にみずからに問わないような人は、私もどうしようもない」というところです。
禅の修行においても、古来大信根、大憤志、大疑団の三つが大事だと説かれています。
大信根は、自らを信じることです。自らに仏様とも変わることのない尊い心が具わっていて、
修行すれば必ず自覚できるのだと信じることです。大憤志は、志を奮い立てて自分でやってみようと思うこと。
そして、大疑団というのは、どうしたらいいのか、どうすればはっきり自覚できるのかと、
常に自ら問題意識をもって取り組むことです。
自分で、どうしたらいいのだろうかと自ら問いかけて求めないことには、
どうしようもないのであります。
(平成31年1月 横田南嶺老師 制末大攝心提唱より)