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臨済宗大本山 円覚寺

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2022.08.21
今日の言葉

ご縁のつながり

先日スイスの国から手紙が届きました。

スイスに知人はいません。

どういうことなのかと思っておそるおそる開封してみると、なんとスイスで私のYouTubeを聞いてくださっている方からのお礼の手紙でありました。

この管長日記を毎朝楽しみにしてくださっているというのであります。

こちらこそ、このラジオ管長日記でお礼を申し上げます。

スイスにお礼状を出せばいいのですが、海外へ郵便というのが慣れていませんので、失礼させていただきます。

ご丁寧なお手紙を有難うございます。

拙い話を続けているだけでお役に立つかどうかわかりませんが、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

YouTubeのご縁というと、伊坪弘幸さんのことを思い起こしました。

八月八日の日本講演新聞に伊坪さんのことが載っていました。

「明日を笑顔に」という欄で中部支局長の山本孝弘さんが書かれてしました。

題は、「決して怪しいツボではありません」というものです。

その記事には、

「昨年の5月、愛知県に住む伊坪浩幸さんの話を社説に書きました。

約20年間、うつ病で苦しんでいましたが通勤時間を利用し、運転しながら毎日車の中で笑い続けることによって心の健康を取り戻した人です。

理学療法士の伊坪さん。掲載当時は愛知県がんセンターを定年退職したばかりで、新たな仕事の場を模索しながら、患者を訪問してリハビリに当たっていましたが、この度、愛知県稲沢市にリハビリ整体院「イイつぼ」を開業しました。名前のセンスがいいです。

先日、稲沢市で講演があった私はその帰りに伊坪さんに連絡してイイつぼに寄らせてもらいました。」

と書かれていました。

私にも伊坪さんから、新しくご自身のリハビリ整体院「イイつぼ」を開業したというお知らせをいただいていました。

愛知県なのでなかなか立ち寄ることもできずにいます。

伊坪さんのことは、昨年五月二十四日の日本講演新聞で知りました。

そのことを昨年六月一日の管長日記で「笑いやまず」という題で書きました。

その時の文章を一部引用します。

「伊坪さんという方は、「笑いを使った腹式呼吸」を普及させるため、全国を講演して回っているというのです。

社説にも、伊坪さんの笑いのことを、

「腹の底から響き渡り、幸せが広がっていくような彼の笑い方は「プロの笑い」を感じさせる」と書かれています。

そんな伊坪さんですが、かつてひどいうつ病を患っていたそうなのです。

薬も服用され、その副作用にも悩まされて苦労されたというのです。

社説には、「薬を服用したことにより、副作用で度々睡魔に襲われた。患者を診る空き時間に横になることが増えた。すると同僚から「最近よくさぼっている」と陰口を叩かれるようになり、辛くても横になれなくなった。実家は食料販売店を営んでいたが、近所にスーパーが出店し、実家の店はたたむことになった。程なくして父親が脳梗塞で倒れる・・・。

 「あの時はどんどん泥沼にはまっていきました。まさに負のスパイラルでした」と当時を笑顔で思い返す。」

と書かれています。

それが、ある日患者の見舞いに来られた方から、「笑い」を勧められてました。その方は、がんから回復された方だというのでした。

「とにかく、笑いまくれ」という言葉に従い、伊坪さんは、車で一時間かけて通勤するその車中で、「がんが治るなら、うつ病は当然治るだろう」と三年間笑い続けたのでした。

しかし、いっこうに改善の兆しがなかったのでした。

それでも笑っている間は、気分が沈むことがないので続けていたそうです。

ある方から、腹式呼吸で笑うときっと効果がありますよとアドバイスを受けて、実践し、現在まで八年間笑いを使った腹式呼吸を実践しているとか、笑いを進化させたことによって、劇的に症状は改善し、うつは消えたと書かれていました。」

という方なのであります。

そんなことを書いて話をしたところ、なんと伊坪さんからお手紙を頂戴したのでした。

そこからご縁が深まって昨年の六月に円覚寺にお越しいただいて、伊坪さんの笑いをご指導いただいたのでした。

そのことを昨年の六月三十日に、

「笑う修行」と題して書いて話をしたのでした。

その折に、伊坪さんから、

「うつは脳の病ではなく、自律神経の機能の低下からくるものだとして、自律神経の集まる丹田を前後上下にマッサージすることによって、改善される」ということを教わりました。

そして伊坪さんはこの丹田開発のひとつにすべてをかけて努力されたのでした。

これは内観の法という丹田呼吸で病を克服した白隠禅師に通じます。

「笑いやまず」という題では、水老和尚の話を書いたのでした。

水老和尚は、馬祖禅師に参じて、禅とはどのようなものですかと問いました。

馬祖禅師は、いきなり水老和尚を蹴り倒しました。

そこで、水老和尚は気がついたのでした。

気がついて手を拍って大笑いしたというのです。

後に説法なされて、自分は、かつて馬祖禅師に一蹴りされてから、その時の笑いが今もやむことがないのだと言われています。

寺に住してからも、仏法とはどのようなものですかと問われて、手を拍って大笑いしたという問答が残っています。

手を拍ってお笑いする、そこに仏法が丸出しになっているのです。

お地蔵さまの御真言は、オカカカビサンマエイソワカと申します。

この「カカカ」というところは実は笑い声なのだと聞いたことがあります。

わははと笑うことはお地蔵さまの御真言にも通じます。

笑うことを少しでも多くしたいものであります。

そんな次第でスイスから手紙、伊坪さんのこと、ご縁の不思議、つながりを有り難く思います。

 
横田南嶺

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