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臨済宗大本山 円覚寺

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2020.07.15
今日の言葉

大乗仏教の特徴

華厳経の入法界品を読んでいると、大乗仏教がどういう特徴をもったものであるのかがよく分かります。

シャカ族の貴公女を訪ねた時の言葉です。

善財童子は次のような質問をされています。

「すでに諸法の実相(万物の真実)を知り、出家専修の声聞・縁覚(小乗の聖者)の境地を超えて如来地(仏のさとりの境界)にあるのに、なぜ、仏とならずに菩薩(求法者)の位にとどまっているのでしょうか。

すでに輪廻の世界からの解脱を得ているのに、なぜ、輪廻の諸道に姿を現すのでしょうか。

諸仏の教えは不可思議であり、説くことはできないとされながら、なぜ、いろいろな言葉を尽くして説かれるのでしょうか。

一切諸法は空であり、全ては不生不滅、仏でさえ生起することも消滅することもないと了知しながら、なぜ、諸仏を供養するのでしょうか」(大角修『善財童子の旅 現代語訳華厳経「入法界品」』春秋社より)

という問いであります。

こういう質問をされたということは、

「すでに諸法の実相(万物の真実)を知り、出家専修の声聞・縁覚(小乗の聖者)の境地を超えて如来地(仏のさとりの境界)にあるのに、

仏とならずに菩薩(求法者)の位にとどまっている」

ということ、これがまさに大乗仏教の特徴です。

「すでに輪廻の世界からの解脱を得ているのに、輪廻の諸道に姿を現す」

ということ、これも同じです。

「諸仏の教えは不可思議であり、説くことはできないとされながら、いろいろな言葉を尽くして説かれる」

ということ、これもそうです。

「一切諸法は空であり、全ては不生不滅、仏でさえ生起することも消滅することもないと了知しながら、諸仏を供養する」

ということもそうなのです。

自ら悟りの完成を目指して、そこで終わりではなく、敢えて仏とならずに、菩薩にとどまること、輪廻から解脱していながら、敢えて輪廻の世界に実を現すこと、説くことのできない法であるのに、敢えていろいろな言葉を尽くして説くことなのです。

輪廻からの解脱ということが、仏教のもともとの目指すところだったのですが、敢えて輪廻の世界に姿を現して、人々と苦しみを共にしながら、救っていこうという願いを持つようになりました。

唐代の禅僧が、死んだ後には、牛に生まれ変わってきて、農家の人たちの為に働こうと言われているのは、まさにその精神であります。

禅は、古来不立文字といって、文字に依らないことを大切にしてきています。言葉では説くことはできない世界を尊んでいます。

そのことを十分に承知した上でなおも、いろいろな言葉を尽くして説こうと努力するのであります。

実にこれらの精神こそが、大乗仏教の大乗仏教たる由縁であります。

 

横田南嶺

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