講中齋法話
5月15日(日)その2
管長様が講中齋で法話されたことをまとめてみました。
災難、事故はいっけん不幸に思えるが、そこから何を学ぶのかが大切。
単に打つひしがれ、悲しみ、悲惨になるだけではなく、
そこから、何を学ぶか?
多くの人は、今回の大震災で気づかされたことの一番は、
今生きていること、生かされていることの尊さ、ありがたさだ。
去年、「ありがたい 何はともあれ 生かされている」という
標語を作りましたが、今こうして生きていることは、決して
当たり前ではないのだ。たくさんの偶然が重なって、むしろ
奇跡的であるのだ。
お釈迦様の教えは、人は誰しも生まれながらに仏様の心を持っている!
みんな誰しも仏の心を持って生まれてきたのだ!その仏様の心というのは、
慈悲の心、人を思いやる心です。さらに、仏様の教えというのは、無常であることを
しっかり見つめて、そこから本当の心の安らぎを得なさいということであります。
今回の震災で、私達は無常であることをまのあたりに見せつけられました。
いつ亡くなるかわからない中をお互いが生きていると気づいたときに、
初めて、まわりの人に本当に思いやりの心をはたらいていくことができる。
それが、お釈迦様がお説きになった心であります。