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臨済宗大本山 円覚寺

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2025.03.06
今日の言葉

足から変わる

西園美彌先生に教わるようになって、もう三年が経ちます。

ずいぶんといろいろ教わりました。

そのたび毎に、こんなに体が変わるのかと感動をするのです。

しかしながら、さすがに三年も学んでいると、それほどの感動は減ってくるのではと思うのですが、減らないのです。

先日も三時間ほど教わって、まだまだこんなに変わるのだと感激しました。

毎回、毎回、これほどの変化はないと感動するのです。

それだけに西園先生も私たちの様子をよくご覧になって工夫してくださるのだと思っています。

思えば足の指に関心を持ち出したのは、四年ほど前になります。

結跏趺坐をして坐るという、この単純な坐禅をしているうちに、足の指が大事だと自分で気がついてきました。

頭のてっぺんから足の先まで気を充たして坐るのだとよく教わっていましたが、どうも自分は、この足の指の感覚が鈍いと感じていました。

充実した坐禅をするには足の指先まで気を充たすことが重要だと思っていたのでした。

しかし、この足の指をどうしたらよいのかが、よく分かりませんでした。

自分なりに模索していたところ、藤田一照さんから西園先生のことを聞いたのでした。

四年前の十二月に西園先生の『魔女トレ (足元にある、動きの「素」)』という本が日貿出版から出版されたのでした。

とにかく足の指について教わることができるのなら、是非ともと思ってお目にかかったのでした。

初めて教わった時にもすごい方がいらっしゃるものだと感じたのですが、それが毎回毎回感激するのであります。

足の指、足の裏の感覚というのは、私たちは残念ながら鈍くなっています。

とくに固い靴を履いて暮らしていると、足の指はほとんど動くこともありません。

どうも体の凝りや不調はこの足の指が大きく関わっているのではないかと思います。

私のイス坐禅の指導にも

一、首と肩の調整

二、足の裏、足で踏む感覚

三、呼吸筋を調整

四、腰を立てる

という順で行っていますので、足の裏を大事にしています。

ハワイのイス坐禅の指導でも簡単な体操ですが、足の指と足の裏を刺激して調整しました。

足首を回すことと、足の指を小指から一本ずつ回していって、そして足の指の間を揉んであげます。

そして両手の親指で、足の裏を押してあげるのです。

こんな簡単なことですが、それだけで足の血流がよくなります。

足の感覚がよみがえると、そこから地面を押して立つことができるようになるのです。

多くの方に変化を感じてもらいやすいのがこの足であります。

いつも教わる西園先生の講座では足首を回すにしても単にぐるぐる回せばいいというのではなく、実に厳密に行ってゆきます。

足指も丁寧に回します。

足の裏を指で押さえるのも、単にぐいぐい押すのではなく、足の橫のアーチを作るように柔らかくほぐすようにしてゆくのです。

こういう繊細なことを初めての方が大勢いらっしゃる時には伝えるのが難しいので、まずは足裏のマッサージをしてもらっています。

さて今回の西園先生の講座で私が学んだのは、ひとつはつま先立ちであります。

それからもう一つは大腰筋であります。

つま先立ちが大事だとはよく言われます。

私も自分でよく行っています。

しかし、西園先生から教わったのは全然違ったのでした。

そして西園先生の方法でつま先立ちを行ってみると、体の姿勢が変わるであります。

まず立つ感覚が変わります。

立つというのは、こんなに気持ちいいのかと感動するのです。

修行僧たちの様子を見ていても、このつま先立ちによって立ち方が変わって、立っていてもどっしりと安定しているのが分かりました。

大事なところは指の腹にありました。

私などはつま先立ちすると、足の指に力が入って足の指がどうしても曲がってしまうのです。

そんなに意識していたわけではありませんが、足の指を握るようにしてつま先に力を入れていました。

その曲がっている指を伸ばして、指の腹で地面を押すようにするのです。

無意識に指に力が入るのを伸ばすには、自分の手で伸ばしてあげないといけません。

或いは二人ずつペアになって、伸ばしてもらったりします。

そうして足の指に体重を乗せるようにして立つのであります。

ともかくもこの指の腹に意識を向けるだけで大きく変わりました。

歩くときにも一層軽快になりました。

立つときの安定感が増しました。

そして翌朝起きてまず五体投地を百八回してみても実に軽快になっているのです。

まだまだこんなに変わるのだと驚いたのでした。

今日生きる喜びは、昨日までの非を知ることだというのが、私の考えですが、今までの足の指の使い方がなっていなかったのだと分かることは大きな喜びであります。

それから大腰筋であります。

大腰筋は、背骨と太ももをつなぐインナーマッスルで、体を支える重要な筋肉です。

大腰筋と腸骨筋とで腸腰筋と言います。

腸骨筋とは、骨盤と脚の付け根を結ぶ筋肉のことです。

腸腰筋とは、大腰筋、小腰筋、腸骨筋の三つの筋肉の総称で上半身と下半身をつなぐ筋肉です。

背骨や骨盤、太ももの骨をつなげています。

長時間坐っていると、どうしてもこの腸腰筋が縮んでしまいます。

私も大腰筋のつまりが自分の課題だと感じていました。

特に左の大腰筋が少しつまっている感じがするのです。

それが原因で、いろんな体操をしても左右差が生じてしまうのです。

しかしながら、この大腰筋を伸ばす運動というのはとても難しいのです。

からだの深層部にあるのでなかなか運動しても伸ばすのは難しいものです。

それでもいろんな動きで出来るので工夫していましたが、いまひとつうまくゆかずこの程度の左右差が問題なくらいならいいかと半ばあきらめかけていました。

それが今回西園先生から大腰筋について教わることができるというので嬉しくなりました。

結果は期待を大きく上回る効果でした。

よくぞこういう方法を考え出されたものだと感服しました。

この方法はちょっと言語では伝えにくいので失礼します。

西園先生にうかがうとごく最近ご自身で考案されたというのです。

腸腰筋のつまりが課題ですがあきらめかけていた自分に光が射しました。

このワークを行うと、からだが伸びた思いです。

上に伸びるだけではないので、下にも地面の下の方にまで突き刺さっている感じがするのです。

これが一層の安定感につながります。

この動きを毎日やっていけば、長年の懸案だった大腰筋を伸ばせると思ったのでした。

早速夜寝る前と、朝起きてすぐに行ってみました。

かくして足から変わるのです。

西園先生から修行僧達もからだが変わり、表情も変わってきているというお言葉をいただきました。

私などは毎日見ていますのでなにも感じないのですが、何かを感じてくださっているようで、とても嬉しく思いました。

修行僧達も西園先生のワークで、それぞれからだの変化を実感できるようで、楽しんで学んでくれています。

まだまだ変わるぞと私自身大いに喜び楽しんでいるのです。

 
横田南嶺

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