今日の言葉
正月の床の間
例年正月の床の間には、
寿山萬丈高
か
福海千尋深
或いは
青松多寿色
というめでたい言葉の軸を掛けるのですが、
今年は、先代の管長が亡くなって喪中につき、観音様の軸を掛けました。
東嶺和尚が、あるご夫人の法要に出掛けたところ、位牌が祀られてなく、観音様の像だけが祀られていて、不審に思って、喪主である亭主に尋ねると、主は、我が妻は観音様の化身と思っていましたので、観音様だけをお祀りしていますと答えたのでした。
そんなことも思い起こして、観音様を掛けてお祀りしました。
年の瀬にいただいた牡丹の花が、ちょうど元日に紅白ともに咲いてくれました。
喪中であることと、新型コロナウイルスの感染が暮れになって増えたこともあって、年賀の来客はほとんど無し。
しかし、誰が来ずとも関わらずに牡丹の花が開いて、良い香りを部屋に充満させてくれています。
誰も見てくれる人がいないので、せめてと思い、画像でご覧ください。
横田南嶺