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臨済宗大本山 円覚寺

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2020.10.26
今日の言葉

心を調える

『天台小止観』には、心を如何に調えるか、詳しく説かれています。具体的には、沈(ちん)、浮(ふ)、寛(かん)、急(きゅう)の四つをほどよく調える事として説かれています。

「沈」というのは、坐禅をしていて、心が薄暗く、ぼんやりとして、記憶もはっきりせず、頭がどうしても低く垂れがちになってしまう状態です

そういうときは、精神を鼻の頭に集中し、心を常に一つのことに集中して分散させないようにする。これが「沈」に対する方法です。

そんな時に心を下の方に落ち着けようとすると、却って眠気が襲ってきます。

次に、「浮」いうのは、坐禅をしていて心がゆれ動いて、体もまた落ちつかない状態になり、ついいろんなことを考えたりしてしまうことです。

そういうときには、心を下の方に向けて落ちつけ、意識をおへその下あたりに集中させて、乱れがちな心を制するようにします。

そうすると心が定まって落ちついて、心は次第に安らかに静かになってきます

そのようにして、「沈」でなく「浮」でない状態にすることです。

それから次に、「寛」と「急」ということがあります。

一般にも、「緩急」という言葉が使われています。

「緩急」は、「ゆるやかなことときびしいこと。遅いことと速いこと」であって、「緩急よろしきを得る」というように使われます。

心が「急」になっているというのは、心が緊張して高ぶってくる状態です。

これは坐禅にひたすら集中しようとして、むりやり禅定に入ろうとすることから起こります。焦るのです。せかせかしてしまうのです。

そうなると気が上にあがってしまいます。そこで気を下の方へ下の方へとおろす様に意識をします。こうすることによって、自然の落ち着いてきます。

次に心が「寛」になってしまうというのは、緊張感を全く欠いてしまって、緩みきった状態のことです。

そうなると、心があちらこちらへと止まることなく飛び回ってしまい、姿勢も乱れてしまいます。

ぼんやりとしてしまい、うつろな状態になってしまいます。

こういう時には、まず姿勢を正すことです。

キチンと坐を組んで、腰を立てて、背筋を伸ばすことです。それから心を引き締めて一つのことに集中するように心がけます。

このようにして、まずその時々の自分の心の状態に応じて、引き締めるか緩めるか、上に上げるか下におろすかよく観察して心を調えて、禅定に入ってゆくようにします。

僧堂でも、只今は、『天台小止観』にある教えを参照しながら、ただしく禅定に入ることを心がけています。

 

横田南嶺

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