お坊さんのテレワーク
まず、「人が集まらぬことが基本の新型コロナ対策は、宗教活動にも大きな影響を与える。「お寺」も例外ではない。法事のキャンセルや会食自粛など、取り巻く環境は様変わりした」
という文章から始まっています。
その通りで、昨日も久しぶりに上京し、兼務住職を務めるお寺で納骨の法要を勤めてきました。
以前ですと、親戚やご縁のある方々が集まって、お寺で会食をしながら、故人を偲びつつ、旧懐を温めていたのですが、今は当然のこと会食は無しですので、納骨が済めばみな帰ってしまいます。寂しい気がします。
そんな中で、『余録」では、都内の四十代の住職が、ウェブ会議用アプリの「ズーム」を使った悩み相談を始めたということについて書かれていました。
窓口のサイトを設け、申し込みがあるとパソコン経由で個別に面談する方式だというのです。
宗派問わず、約二十名の僧侶が活動に参加しているそうです。
その他にも熊本の住職二人が、「漫才法話」のユーチューブによる配信を始めたと書かれていました。
このお二人は、わかりやすく法話を伝えようと、漫才形式の講演に取り組んできたそうなのですが、自粛のために予定はすべてキャンセルになってしまい、それならばと動画に挑戦したというのです。
これまでに四本をすでに配信したと書かれていました。
ユーチューブによる法話ということですと、私の取り組みと似たところがあります。
『余録』では最後に、「日本の仏教界は、儀式偏重から「葬式仏教」とやゆされることもある。コロナ禍が生んだお坊さんのテレワーク。意外と、これまでとひと味違った縁を生むかもしれない」と結んでいました。
若い和尚さん達が、このような努力をされていることを尊く思います。
私なども一、二名のお手伝いをいただいて、細々と動画配信をおこなっていますがまだ不慣れなもので逆風の中を進む心境なのであります。
それだけに、たまにいただくお礼の葉書などには大きな力をいただきます。
それに新聞でこのような記事があると、なお一層私も頑張ろうと思うのでした。
本日は、三十日に配信する予定の夏期講座の撮影であります。
横田南嶺