今日の言葉
大地に花の咲く限り -今日は降誕会-
本日四月八日は、降誕会、お釈迦さまのお生まれになった日であります。
本来ならば、山内の和尚様方が午前九時に集合し、境内に咲いているたくさんの花々で、お釈迦さまの御堂をお飾りして、午前十時から一時間ほどの降誕会をお勤めいたします。
今年は、ご承知の通り新型コロナウィルス感染拡大の影響で、お釈迦さまのお生まれになった日というよりも、緊急事態宣言が効力を発する日として知られています。
三仏会といって、四月八日の降誕会、十二月八日の成道会、そして二月十五日の涅槃会とお釈迦さまの大事な日が年に三回ございます。
それぞれお勤めするのですが、四月八日の降誕会が一年のうちでも最も気候もよろしく、
花が咲き鳥も鳴いて、すばらしい時節で、一番多くの方々がお参りに来てくださっています。
それが、やむなく中止となりました。
今月の掲示板の詩で掲げた坂村真民先生の詩が、実は降誕会の日の詩でありますので、その全文をご紹介しておきます。
大地に花の咲くかぎり
印度で芽生えた仏陀の木は
日本に渡ってきて
初めて本当の教えの花が
咲いたのだ
そのことを世尊は
どんなにお喜びであろう
この洋上の国を
世尊はこよなく愛して
真の和平平等の花の仏国土を
建設しようと
今も働きいます
ああ大地に花の咲くかぎり
仏陀のみ教えは滅びない
それをわたしは確信する
今日四月八日御降誕日に
何とも寂しい降誕会となりました。一日も早く収束して、日常が戻りますようにと祈っています。
大地に花の咲くかぎり、きっとこの非常事態を乗り越えられると信じています。
横田南嶺