若狭富士
釈宗演老師の故郷、福井県高浜に出向されている
横田南嶺老師からのコメントと写真です。
釈宗演老師が四十一才の時に
両親の墓参の為に帰郷されています。
そのときに、
こんな漢詩を作られています。
七年省せず、故郷の関
骨肉、多くは帰る、黄土の間
余の愁念を慰む、知らん何物ぞ
旧きによって、雪浜、青葉山。
意訳しますと
七年故郷に帰っていなかったので
久しぶりに帰省してみると、親類の
多くは亡くなっていて淋しく思う。
わたくしのこのもの悲しい思いを慰めてくれるのは
なんだろうか。
それは昔ながらのこの高浜の青葉山だ。
という意味です。雪浜というのは高浜のことです。
この最後の青葉山が、長らく
私は季節の言葉で、青葉の山だと思っていましたが
高浜には青葉山というすばらしい山があるのでした。
若狭富士とも言われるものであります。
この青葉山を宗演老師は、懐かしく眺めておられたのだと
思いました。