僧堂 雪安居 開講
今日から、円覚寺専門修行道場(僧堂)では、雪安居(10月~1月の集中修行期間)に
入りました。雪安居中は、月に1回、大攝心(1週間の集中坐禅修行期間)があり、大攝心中は、
毎日、横田南嶺老師による禅の語録の講義があります。
今日は、雪安吾の初日ということで、開講(講義の始まり)の日です。
僧堂師家である横田南嶺老師や雲水、居士・禅子が禅堂につめて坐禅修行を行います。
偈(宗旨をうたった漢詩)を唱える老師。
雪安居入制 偈 意訳
こうして、雪安居の入制を迎えます。開講の偈は、「参禅は唯要す、鉄心肝」と始まっています。
禅に参じるには、何も特別の能力が必要なのではない、ただ、鉄のように固い信念がいります。
よしやるのだという願心ひとつが必要です。
「山上、山有り、行路難」です。しかしながら、ひと山を越えたと思ったら、
また山があります。いくつもの山が連なり、その道は険しいのです。
しかし「今古面前に遮掩無し」です。今も古も目の前には何も遮るものはないのです。
今この一歩を進めるのに妨げるものは何もないのであります。
そうして「従来大道は長安に到る」。この道をまっしぐらに行けば必ず長安に到る、
すなわち大安心の境涯に到ることができます。こうして雪安居結制安居して摂心するからには、
お互いしっかりと骨折って努力してまいりましょう