円覚木鶏会 初開催
昨日は、円覚寺大書院に於きまして、「円覚木鶏会」が初開催されました。
木鶏会というのは、人間学を学ぶ月刊誌『致知』を活用した月例の勉強会で
『致知』の指定箇所を読んで、その感想文を仲間の前で発表します。
その目的は「美点凝視 お互いがお互いの素晴らしいところを認め、そして、
お互いがお互いの人間性を尊重しつつ共に成長すること」とあります。
ある企業は、この読書会を取り入れることによって、社員の心の荒廃
から立ち直り、今では、誇りを持って明るく活き活きと働く社風になり
また、ある大学の部活は、部員同士の絆が深まるなどによって全国優勝を
果たすなど多くの実績を上げています。
円覚寺専門修行道場では、今までも『致知』を使った読書会をしてきましたが
今回は、改めて致知出版社から社員さん2名に来ていただいて正式な読書会の
仕方の指導をいただきました。
参加者は、横田南嶺老師を筆頭に雲水さん23名と若手和尚4名と居士林から1名の
29名でした。 まず、割りばしで作ったくじを引いて、4人×7グループに分かれ
それぞれの場所に坐りました。くじというところがミソで、思いもかけない人と
同じグループになるのが良いのだそうです。(会社でしたら、普段は、あまり
交流のない社長さんと新入社員がいっしょになるなどと)
そして横田南嶺老師から挨拶があり、「僧侶である前に一人の人間としてどうあるべきかかを
学んで欲しい」など訓示いただきました。それから、致知社員 平峰さんによる読書会の
進め方の説明がなされ、それぞれのグループごとでの感想文発表と意見交換の時間となりました。
じゃんけんをしてグループの中でリーダーを決め、また、グループ名をつけます。
リーダーからあらかじめ書いておいた感想文(今回は、2月号の伊與田先生の記事を読んで)
を声を出して読み、残りの3人がそれについて短い感想を述べていきます。その際、
お互いを尊重するのがルールですので、批判的、否定的なことは言わないことに
なっています。また、必ず人が意見を言うごとに残りの3人は拍手をします。
それを4人全員繰り返していきます。
感想文発表と意見交換の時間が終わると次は、各グループから良い感想文を書いた人が
一人選ばれ、7グループですので7人の人が全員の前でその感想文を読み上げます。
次に各グループのリーダーが参加者の前でグループ名の紹介とそれについての
パフォーマンス、そしてこの読書会をしてみての率直な感想を述べていきました。
そして最後に横田南嶺老師から講評をいただいて終了となりました。
老師からは、「皆さんが明るく活き活きと楽しそうにやっているのが
良かった。禅というものは、唐代の語録の問答をみても、もともとは、
明るく活き活きとしたはたらきのものであったはず。円覚寺で修行した人は、
明るく元気で活き活きとした和尚さんとなって欲しい」などとの
お言葉をいただきました。
円覚木鶏会は、これからも月1回のペースで開催していく予定です。