一日一語 75
人間、お互い、いつ何時、何があるかわからない。いつ死を迎えるかは
わからない。その時になって、自分のこの体とあれこれと考えることだけが
自分のすべてであると思い込んでしまっているとそれが消えてなくなる時は
大きな動揺になってしまうでしょう。
しかし、確かに自分の考えること感じることがなくなることは、さみしいし
悲しいことですが、しかし、心の深いところでは、お互いの本心は、
広い大虚空のようなものであって、本体はどこにもいかないし、
変わることもない。心の深いところでは、そうなんだと納得がいっていれば
そんなに慌てふためくこともないし、むしろ、慌てふためいても平気でいられる
ようになります。
そんな深い心の安らぎというもの、落ち着きどころというものを
はっきりさせた上で、一生懸命、日常のことを努めていく。
なるべく人様にはご迷惑を掛けないように、人を傷つけること、
命を殺めることがないようにと一つ一つ親切にしていこうと、
心の本体がわかればわかるほど、自然とそうなってくるものであります。
{平成27年5月31日 日曜坐禅会『伝心法要』提唱より}
(後記)
今日、明日と居士林では、冬季宿泊坐禅会(学生大攝心)となります。
参加者の方は、17時までに居士林前に集合ください。居士林は、道場の為
暖房器具がありません。各自、防寒対策(ただし、コート、ダウン等は着用できませんが
中に着込むことは可)をしてきて体調を崩さないようにお気をつけください。
宜しくお願い致します。