一日一語 71
<写真投稿 春竹様>
人間は、どうしても自分の都合の良いように思い図ってしまう。
これをやめるということは、「やめろ!」と言って、簡単に止められる訳ではない。
自分がいかに自分中心のものの見方をしていたか、
いかに狭いものの見方にとらわれているかということを
自分で気がつくことが一番です。
それには、坐禅をして呼吸を調える。これも自分の都合でどうこうするのではなく
大自然の呼吸のままに呼吸している様子を静かに観る。
私たちのこの心が大自然そのものであるとこうして観る。
それも難しいのであれば、大虚空を見る。広い空間を見る。広い青空、
天を見ることです。空には、雲が湧いてくる、曇りも雨も嵐も
全部、大自然そのものであります。
私たちの心も人間も、大自然そのままが「如(にょ)」として
そのままに表れている様子です。
自分中心のものの見方、狭いものの見方を自分がいかにしていたかと
気づきさえすれば、それらは自然と止むのです。これが道理なのです。
{平成27年12月20日 日曜坐禅会『伝心法要』提唱より}