お釈迦様の教えを学ぶには、経典から学ぶことが一番ですが、大自然の姿からも
学ぶことができます。一輪の花が咲いている、その姿にも十分に学ぶことができます。
花は無常であり、もろくはかないものです。明日にはもう散ってしまうかも
しれません。しかし、決して愚痴を言わずに、与えられたその場所で、精いっぱい
お日様の光を浴びて今のひとときを咲いています。
そして常に明るい方へ、日の当たる方へと枝を伸ばします。はかなくも
もろいからこそ、今日一日を精いっぱい生きることを一輪の花から学ぶことが
できます。
{南嶺老師著 『祈りの延命十句観音経』(春秋社)より}