一日一語 ㉛
<ほんのりと紅く 居士林前にて>
坂村真民先生に「喜び」という詩があります。
「信仰が 争いの種となるなら
そんな信仰なら 捨てた方がいい
大宇宙 大和楽
任せて生きる 喜びよ」
(坂村真民全詩集第7巻より)
どんな宗教も本来は、お互い、争わずに生きることを目指しているはず
ですが、教義や言葉の違いなどに執着して、本質を見失っているのが現状では
ないでしょうか。
宇宙とは、私たちが生かされているこの世界です。そこで和して楽しむのです。
みんな一つの同じものに統一し、それを強制するのではなく、それぞれの違いを
認め合いながら調和していく。和して同ぜずが大事であります。
それぞれの信仰、それぞれの考えを持ちながら、調和していくのです。
押し付けようとするから、争いとなる。
神道では、人々が仲よく暮らしていないと宇宙にひびが入ってしまうという
言葉があります。
真民先生には、また、「大念願」という詩があります。
「殺さず 争わず 互いにいくつしみ
すべて平等に 差別せず 生きる
これが 大宇宙の 大念願なのだ」
(坂村真民全詩集第7巻より)
私たちは、何を目指すのか。それは、この大念願に他なりません。
大宇宙の念願は、大和楽である。これを実践していくことが大事なこと
であります。
{平成27年11月8日 南嶺老師 日曜説教会より}