愛媛・坂村真民先生巡礼の旅②
記念館では、西澤孝一館長や真民先生のご息女である西澤真美子さんらと
2時間に及ぶ、講義や解説、質疑応答などが行われました。
<真民先生が重信川で発見して、愛用されていた仏足を拝する老師>
これが真民先生の「飯台」という詩に出てくる本物の飯台です。
ちなみに終戦後に作られた「飯台」の詩を紹介しますと
{何もかも生活のやり直しだ 引き揚げて五年目 やっと飯台を買った
あしたの御飯はおいしいねと よろこんでねむった子供たちよ
はや目をさまして 珍しそうに 楽しそうに ご飯もまだ出来ないのに
自分たちの座る場所を 母親にきいている わたしから左回りして
梨恵子 佐代子 妻 真美子の順である 温かいおつゆが匂っている
おいしくつかった沢あん漬けがある 子供たちはもう箸をならべている
ああ 飯台を一つ買ったことが こうも嬉しいのか 貧しいながらも
貧しいなりに育っていく子の 涙ぐましいまでいじらしいながめである}
『坂村真民全詩集第1巻』より