只今のことに成り切る
11月24日(日) 月並大攝心 5日目
<円覚寺山内・選仏場前>
横田南嶺管長が提唱されたことをまとめてみました。
私たちの修行というのは一度、考えることや知識を全部捨てる修行です。
「命根を断つ」とか「「死にきる」とか「成り切る」というのはそこです。
思いや考えることをいったん、停止して、捨てるのですが、決して何も考えない
思わない人間になるのが目標ではありません。
むしろそうすることで本当の意味で考えること、知識を活かしていくことの
できる力を身につける為の修行です。
お経を読む時に言葉を解釈して意味を考えながら読むのも一つの方法ですが
理屈、意味など考えずに体全身で頭をからっぽにしてお経を読む、成り切って
読む方が躍動心があり生きたものであります。丸ごとのいのちがそこにあります。
生きている このいのちこそ 仏なり
見るも聞くにも 思いのままに
このような歌を作ってみました。
仏はどこに?とか意味は何か?と考えてしまうとかえって仏を見失い
遠ざかってしまう。
考えず 何も思わず ひたすらに
唱える声ぞ み仏の声
思い煩うことを捨てて只今のことに成り切る修行です。単純明快ですが
これほど難しいこともありません。しかし、やればやるほど活き活きとし
力がみなぎってくるものであります。
<円覚寺山内・選仏場前>
<妙香池>
僧堂山門前。