人の心は変わらない。
4月26日(木)攝心最終日
管長様が僧堂攝心で提唱されたことをまとめてみました。
昨今、人の心が変わってしまったとか宗教離れ進んだとか
いろいろと言われていますが、人間の心というものはそんな
10年や20年、数十年で変わるものはないと思います。
我々の心はお釈迦様の頃と何ら変わっていないと
思っています。
短い期間で人の心は変わるものではない。変わった、変わった
と言っている心は、心のほんの表面の部分であって、心の奥底は
石器時代と比べてもあまり変わっていないのではないでしょうか。
獲物を見たら食らいつこうと飛びかかる、身内を大事にする、
日の出を見たらなんだか神々しい、有り難い気持ちになるなど
人間の心は変わっていない、また変わるものではないと思うのです。
ただ我々をとりまく生活環境は激しく変化していますが、今の人に
私達の仏心の教えが通じないかというと決してそうでもない。
ある30代の青年は、まさに社会の第一線で働いていますが、
仏心の教えを読んで感動した、驚いたと教えを請いに来ますし
別の人は忙しい仕事の合間をぬって、攝心に坐りに来ています。
なあに、そんな簡単に人の心は変わらない。私達の仏の教え、
禪のお教え、仏心の教えはどんな時代になっても色褪せることは
ないのであります。
ただ教える側に、禪のすばらしさを教えるだけの熱意・情熱が
あるかというと、それは我々が反省しなければならないこと
であります。世間の多くの人が禪はすばらしいと評価して
くれている中で、禪の修行をしている我々がそのことに
どれだけ気づいているか。
こういう教えのために自分の一生を費やすことができて
こんな幸せなことないと思いませんか。仏心というものが
いかに尊いものであるかと身震いするくらい感激し、体感し
そのことを何とかみんなに伝えたいという情熱を持った
お坊さんになってもらいたいものであります。
今日で入制大攝心は終了です。次の月並大攝心は
5月20日~26日です。
みなさん、一週間、有り難うございました。
居士林の井戸のポンプを新調しました。
いろいろと便利な世の中になりましたが、
何かあった時に一番頼りになるものですね。