命のバトン
7月13日(水)
管長様が先日(7/11)の僧堂攝心で提唱されたことをまとめてみました。
仏道の修行は、昔からどういうわけか、曠劫多生(こうごうたしょう)と
言います。実に長い間、それは5年や10年というものではなく、
生まれ変わり死に変わり修行をするのだということです。
お釈迦様もこの道を求めて何回も生まれ変わってきたと言われて
います。山田無文老師も、やはり仏道の修行は何代にもわたって、
修行を重ねてきたとそう思わざるをえない、はかり知ることの
できないものがあると言われています。
自分一代限りではなく、「曠劫多生」ずっと何代にもわたって
くりかえし生まれ変わり死に変わり、今度生まれてきたら仏道修行を
しようという願いの積み重ねが、(今みなさん方のように)
衣をつけ、袈裟をつけ、坐禅をしているのであります。
「曠劫多生」今風に申し上げると、リレー競争のようなもの
であります。めいめい、いうなれば自分の命のバトンを預かって
自分の区間を走って、自分一代の間、精一杯自分なりの修行をして
自分なりに良い種を少しでもまいて、次の世代へとつなげていく。
それで良いのではないかと思われます。