本当の遊び
7月9日(土)
管長様が僧堂攝心で提唱されたことをまとめてみました。
「一鉢千家の飯、孤身、万里に遊ぶ。」
(この言葉は、)よく墨跡で目にすることがあります。
これは、あの布袋和尚の偈です。雲水が托鉢をしている絵の
讃によく使われます。一つの持鉢をもっていれば、千軒の家から
次から次へとご飯をもらうことができる。私たちのこの体一つを
見ても、どれだけ多くのお布施をいただき、点心をいただき、
ご供養をいただき、みなさんの体がそこにあることか。
千軒、万軒のご供養のかたまり、たまものがこの体で
あります。この体をもって「弧身、万里に遊ぶ。」
どこへでも、自由に遊んでいく。
観音様が「遊於娑婆世界」この娑婆世界に於いて遊びたもうと
あるように、この体が多くの檀信徒の方のお布施、ご供養の
たまものであるのだから、この体をもって、観音様があらゆる
人々を導いていかれるように、どこへいっても苦しんでいる人が
いたら、常にその人の所にいってあげようという願いがこの
「万里に遊ぶ。」という言葉である。
観音経では、苦しんでいる人々がいると観音様は必ずその声を聞いて
その人の前に姿をあらわすとあります。そういう働きを観音経では、
「遊於娑婆世界」と表現しています。
今年の布教標語です。「今いのちあるは ありがたし」
管長様がお書きになられたものです。