僧堂攝心提唱 5日目
10月24日(日)
老師が僧堂攝心で提唱されたことをまとめてみました。
維摩経に 「道法を捨てずして しかも凡夫の事を現ずる」とある。
これは 悟りをしっかりと身につけた後 あえて世間の人の中に入って
現実に苦しみ迷っている人々といっしょに 自分も迷っているのと同じような姿を
して暮らしていくことだ。自分だけ澄まして坐禅しているのではいけない。
また 維摩経に「不二の法門に入る」とある。
生まれたとか死ぬとか二つに考えるのが迷い。
本当の悟りは「不二」である。坐禅をすると この二つに分けて考えるのが
ひとつにとけ合ってくる。私とあなた 善と悪 迷いと悟り
みんな分けて考えてしまいがちだが
本来 天地一枚 一つである!
一つにとけ合っていくのが本当の坐禅だ。
空と海と この大宇宙と 天地一杯の命と 自分と一つにとけ合う。
一呼吸一呼吸一つにとけ合っていくようにゆったりと坐っていきたいものだ。