今日の言葉
鎌研ぎの名人
昨日の致知出版社の講演会で
藤尾社長のお話を拝聴していて、
鎌研ぎの名人のお話が心に残りました。
同じ話を何度聞いても
どの言葉が心に響くのか
その時々において異なるので
何度聞いても無駄ではないのです。
鎌研ぎの名人という方がいたそうです。
その名人たるゆえんは、
たとえどんなヘタな人が研いだ鎌であっても、
自分には及ばない点を一点見つけることが
できるというのであります。
我々は、教育というと、
ついつい欠点を見つけてそれを矯正しようと思いがちですが、
どんな人に
自分にも及ばないところを見つけて
その無限の可能性を秘めていることを信じて
可能性の開花するのを待つということが大事なのです。
改めて胆に銘じたことでした。
『森信三先生 一日一語 人生に処する知恵』
(致知出版社刊)にも
「いかなる人に対しても
少なくとも一点は自分の及びがたき
長所を見出すべし」という言葉が
一月二十五日の言葉として載っています(20ページ)。
写真は、致知出版社刊行の
『森信三 一日一語 人生に処する知恵』
(寺田一清編)の表紙です。
横田南嶺