今日の言葉
覚園寺 黒地蔵縁日へ
鎌倉に覚園寺というお寺があります。
鎌倉の中でも、もっとも鎌倉らしい雰囲気とたたずまいを
残している寺だと思っています。
その覚園寺では、毎年八月十日に
黒地蔵縁日という行事がおこなわれています。
八日の夜中午前零時から始まり
正午に到るまで、寺内の各所で読経が
絶え間なく続き、施餓鬼供養が行われます。
真言宗のお寺なのですが、覚園寺の御住職が
長い間鎌倉仏教会の会長であり、鎌倉宗教者会議の副会長でもあり
いろんな所でお世話になっているご縁から
ここ数年来、この黒地蔵縁日にお参りさせていただき、
ほんの一時読経をさせてもらっています。
御住職は最近ご子息に住職を譲られたようですが
今回もお元気なお姿を拝見することができました。
真言宗の大勢の和尚様方が
ほぼ十二時間読経を続けられますので
少しでもお力になればと思って、伺っています。
今年も三名の雲水を連れてお参りさせていただきました。
暑い中ですが、鎌倉らしいたたずまいを残す名刹で
読経させてもらうことは有り難い思いであります。
夜中からお昼まで、鎌倉の人達のお参りは絶えることはありません。
ご先祖を思う心が満ちあふれていると感じました。
横田南嶺