雨安居開講
今日から、円覚寺専門修行道場(僧堂)では、雨安居(4月~7月の集中修行期間)に
入りました。雨安居中は、月に1回、大攝心(1週間の集中坐禅修行期間)があり、大攝心中は、
毎日、横田南嶺老師による禅の語録の講義があります。
今日は、雨安居の初日ということで、開講(講義の始まり)の日です。
僧堂師家である横田南嶺老師や雲水、居士・禅子が禅堂につめて坐禅修行を行います。
今春、新到(新入生)8名も加わって二十数名となった雲水。
雨安居の偈(宗旨をうたった漢詩)を唱える老師。
偈の訓読
結制萬年選佛場
結制す、万年の選仏場
安居正續古禪堂
安居す、正続の古禅堂
寄言二十餘兄弟
言を寄す、二十余兄弟、、
須發人人自己光
須く人人自己の光を発すべし
<横田南嶺老師による提唱>
{開講の偈の意味は、「この万年山の選仏場、即ち修行道場に結制して、正続院の古禅堂に安居します。
二十五名ほどの修行僧に言いたい、どうか各人それぞれ自分自身の光を発揮して欲しい」というところであります。
今年は、この万年山正続院に僧堂を開単された、大用国師誠拙周樗禅師の二百年の遠諱に当たって、
様々な行事が続いてきました。三月には関東叢林の皆さまにお越しいただいて、報恩の大摂心を修めました。
それから四月に入って、大遠諱の法要を勤め、引き続いて千二百名ほどの戒徒に戒を授ける大授戒会を行いました。
その間、特に僧堂の皆には連日本山の荷担で慌ただしく働いてもらいました。
おかげで、大用国師誠拙周樗禅師の報恩の誠を尽くすことができたと思っています。
それらが一段落して、ようやくこれから本分の修行に取り組むことができます。雨安居開講です。
今制は、再び原点に帰って臨済録を拝読します。臨済禅師の教えは何であったのか、
もう一度学び直してみたいと思っています。以前にも講じたことはありますが、
その後に更にこちらも新たなことも学んできましたので、気持ちを一新して拝読してまいります。}