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臨済宗大本山 円覚寺

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2011.05.27

正受老人とオオカミ

 5月27日(金)
 管長様が先日の僧堂攝心で提唱されたことをまとめてみました。
白隠禅師の師、正受老人が住んでいた飯山の村である一人の者が
オオカミの子どもを拾ってきて飼っていたが、それが自分の犬に
かみ殺されてしまった。それからというもの、夜になるとオオカミが
群れをなして村におりてきては、子どもを殺された復讐か、家の
垣根を破り、壁をうがち人間の子どもまで殺す事態になってしまった。
人々は、大いにおそれ憂えて、夕方になると門を閉ざして外に出ない。
 そんな中、当時60歳くらいの正受老人は、その話を聞いて、オオカミが
多く出没する墓地で、七日七晩明け方まで夜を徹して坐禅をしました。
 のちに正受老人が人々に語ったことによると、夜中に坐禅をしていると、
オオカミが老人ののどの辺りをクンクン、耳の辺りに息を吹きかける。
老人は「この時こそ、わが正念工夫相続を試みるための絶好の機会なり!」
と坐禅をした。もし、一念たりといえども「恐ろしい」「怖い」息を
吹きかけられて「いやだな」という思いが起きていたら、オオカミは
のど元を食いちぎっていただろう。七日間夜坐り抜いて、オオカミは
とうとう村におりてこなくなりました。
 それでは、何ものがオオカミをこさせないようにしたのでしょうか?
中国のある禪僧のお話があります。ある雲水がその禪僧に「老師には
侍者(お付きの者)はいませんか?」と尋ねた。そうすると、その禪僧は
「だいくう!しょうくう!」と呼んだ。すると2匹の虎があらわれた。
雲水は「あなたはどうしてこんな虎を侍者につかうことができるのですか?」と
訊いた。禪僧は「私は常に観音様を念じているからだ。」と答えた。
 観音様は慈悲の心で人々はもちろん、人ばかりではないあらゆるものを
いくつしみ、救っていこうというとなさる。動物であろうが、オオカミであろうが
一切の差別をせず、常にこの慈悲の心、それ以外の念を起こしていない。
この慈悲の一念になりきっているところ、それ以外の余念を一切
まじえないところには、どんなオオカミも手を出すことができないのだ!
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 正受老人がオオカミに囲まれて坐禅をしている姿。
 

正受老人とオオカミ

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