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臨済宗大本山 円覚寺

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2025.11.09
今日の言葉

神宮寺大坐禅会

文化の日には、松本市の神宮寺に行きました。

坐禅会であります。

ここ数年毎年神宮寺様におうかがいして、法話をさせてもらってきました。

昨年は法話とイス坐禅の会を開催しました。

そのイス坐禅が好評だったからなのか、今回はイス坐禅となりました。

藤田一照さんの坐禅会と私のイス坐禅との二つであります。

そこで名付けて「大坐禅会」となったのでした。

例年は九月におうかがいしているので、十一月にうかがうのは初めてであります。

まず紅葉の美しいことに驚き感動しました。

鎌倉では十一月のはじめでは紅葉はまだですが、こちらでは今が一番きれいであります。

四季それぞれの姿があります。

坐禅会は午後からですが、午前中におうかがいして会場を確かめます。

一照さんの坐禅会は本堂で、単布団を使った本格的な坐を組む坐禅会です。

私の方は、神宮寺さまにあるアバロホールという大きなホールでのイス坐禅です。

会場について気がついたのは、イスが低いということでした。

木製の上品なイスで素晴らしいのですが、少々低めなので、この低いイスにどう坐ったらいいのかを考えました。

また今回は、一照さんの坐禅が先にありますので、こちらがあらかじめどのようなことをするか、考えていても、一照さんのなさった講座の内容によって変わりますので、あまりあらかじめの準備もできません。

臨機応変に行うしかありません。

受付では私の『イス坐禅』の本も販売してくださるというので、そこでサインを書いてあげるようにしました。

その合間に少しですがお話もできます。

そこでは多くの方が毎朝の管長日記を聞いていますと声をかけてくださいました。

またこの頃気がついたのは、Voicyで聞いているという方も増えてきたことです。

何名かの方がVoicyで聞いていると言ってくださっていました。

サインをしているうちに時間となって本堂に入りました。

神宮寺様のご本堂一杯の方々です。

私のその後ろの方に坐らせていただきました。

はじめに一照さんは上虚下実の話をなされました。

上虚下実の上虚とは、上半身の力みを抜いて楽にすることです。

下実は、下半身がどっしりと安定していることです。

頭や胸のあたりの気を静めて、上を「虚」にし、丹田(おへその下あたり)を充実させて「実」にするのです。

そうしますと心身が安定します。

この上虚下実のためにまずみぞおちを緩めることから始められました。

みぞおちの場所を皆に教えてくださり、そこに指を当てて凹ませるように息を吐き出すのです。

体の中にたまってる邪気を吐き出すようにします。

これを繰り返すとたしかにみぞおちが緩まります。

みぞおちが硬いと呼吸も深くなりませんので、とても大事なことであります。

みぞおちをゆるめてそれから丹田に息を入れるようにしました。

邪気をだしておいて、よい気を吸って丹田に納めるようにしました。

吐き出す方を邪気吐出法といい、吸い込む方を正気吸入法と仰っていました。

なにか落ち着かない、気持ちがモヤモヤしてしまう時にはこの呼吸法を行うと、落ち着くようになるのです。

息を吸って胸いっぱいに吸い込みます。

そして唾を飲みこんで、飲み込んだ唾が下がっていくようなそんな速度で、下腹にゆっくり降ろしてゆくのです。

それから脊椎行気法というのを行いました。

これは頭から息を吸い込んで、背骨の真ん中に細い管があると思って、吸った空気がゆっくり背骨の一個一個脊椎をぬうように感じで、降りていって最終的には尾骨まで息を通るようにするのです。

そこで一照さんは真剣にやるけど、軽くやると教えてくださっていました。

あまり力んではいけないのです。

眉間にしわを寄せて頑張るというのはあまり効果的ではないのです。

そして新鮮に瑞々しく行うことだと教えてくれました。

「今ここで坐っているこの自己」を素材にして調身·調息·調心を新鮮にみずみずしく探究する ビギナーズ·マインド(初心者の心)の大切さ」を説いてくれていました。

そのように調えられるとブッダが教えてくださったように「調えられし自己こそ真の拠り所である」(ブッダ『ダンマパダ』ということが実感できるのです。

それから「身心を調えてもって、仏道にはいるなり」という道元禅師の『学道用心集』の言葉を示してくれていました。

そして「ただ、わが身をも心をもはなちわすれて、仏のいへになげいれて、仏のかたよりおこなはれて、これにしたがひもてゆくとき、ちからをもいれず、こころをもつひやさずして、生死をはなれ、仏となる。」(道元『正法眼蔵 生死』)という言葉を紹介されて坐禅の実際を丁寧に指導してくださました。

一照さんは「意志の力で筋肉を張って無理に自分をまっすぐにしようとすると、内的感受性を遮断することになる。

真の垂直性は不自然なものにとってかわられ、やがて疲労によって緩んでしまう。

自分をまっすぐにしようとするのではなく、感じている感覚が垂直性に到らせるのにただまかせる」と説かれていました。

「制限や記憶なしに真の身体感覚、空間的身体に至ると、身体はひとりでに垂直性を帯びる。通りのいいからだ」になるというのです。

意識的にあれこれとしようとしないのです。

呼吸にしても「私がコントロールして息を調える」というののではなく「息が自ずから調う」のです。

そのように丁寧にご指導くださり、最後の骨盤底筋をテニスボールを使ってほぐし、頭頂を意識して坐るように指導してくださいました。

これで実によく坐れるようになりました。

骨盤底筋がもっとも底辺で体を支えてくれています。

ここの感覚を呼び覚ますと、腰が自ずと立つようになり、頭頂を意識すると背筋も自ずと伸びてきます。

心地よい坐禅となりました。

そんな一照さんのご指導をいただいて私のイス坐禅となりました。

私はまずはじめに今まで座布団に坐って一照さんのお話を聞き、背筋を伸ばして坐っていましたので、背中や肩が凝っていると思い、それをほぐしてすぐにイスで坐ってみました。

坐る時間を何度か入れてみたのでした。

 
横田南嶺

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