東北の旅
保存されることになっている南三陸防災庁舎跡
津波で児童74名が亡くなった大川小学校
円覚寺派管長・横田南嶺老師は、昨日、今日と東北地方を巡礼されました。
管長がその紀行文がお書きになりましたので、皆様、ご一読ください。以下。
「岩手の水沢にあるお寺の大きな行事で
大導師を勤めることになり、
久々の東北を回ってきました。
仙台まで新幹線で行き、レンタカーで
まずは松島の瑞巌寺にお参り。
瑞巌寺は、十数年にわたる大修理を
終えて今年の6月に大落慶法要があり
それに招かれていたのですが
こちらの大摂心の為に行けなかったので
お祝いとご挨拶をかねて修復なった諸堂を拝観しました。
そののち、石巻市の大川小学校跡地を訪ねました。
津波で大勢の子供達がなくなった学校ですが
そこに手を合わせてご冥福を祈りお参りしました。
そののち復興なった南三陸に入りました。
かつて悲劇となった南三陸防災庁舎跡は
そのまま残っていましたが
周囲に盛り土があって、当時の面影とは
別のものとなっていました。
そして復興された南三陸さんさん商店街を
訪ねました。
そののち気仙沼を訪ねて、
ささやかな復興支援を
させていただいた地福寺に立ちよりました。
本堂には私の延命十句観音経意訳と和讃の
経本を作って
お唱えして下さっているようで、
うれしく思いました。
大勢の津波犠牲者をお祀りしているお堂には
私の延命十句観音経の色紙が
表装されてかけてくれていました。
震災の後には津波にすべて呑みこまれて
見る影もなかった周囲の土地は、
今年新たに田んぼにしたとかで
美しい緑を目にして、何かホッとしたものを
感じることができました。
沿岸部では、大きな防潮堤をつくる
大工事が依然続いていますが、
それ以外は、平穏な街に戻りつつあることを
感じました。
久々の東北行脚でした。