講了
制末大攝心 最終日
今日は、雨安居の講義の最終日、講了でした。
横田南嶺老師が僧堂攝心で提唱されたことをまとめてみました。
建仁寺の竹田默雷老師は、達磨図の讃に「泉声は中夜の後、山色は夕陽の時」という
言葉を書かれたそうです。谷川のせせらぎの音は夜中にいっそう聞こえてくる。
山の景色は夕暮れ時が一番美しいという意味の禅語です。
どうして、達磨さんの讃にそのような言葉を添えたのかと言いますとそれが達磨さんの
お姿そのものだからです。ダルマというのは文字通り、サンスクリット語で法、真理を
表す言葉です。
禅語が表現するのは、実際に存在した、限られた寿命の(肉身の)の達磨さんを
いうのではありません。
阿弥陀様、無量寿、永遠のいのち、今日、只今生きている達磨さんのことを表現しているのです。
そこに、私たちは、滅びることのない永遠の真理を見なければいけません。
講了にあたって、横田南嶺老師の偈です。
禁足安居 古規により
九旬刻苦す 丈夫の児
凉颷一陣 吹き去ってのち
気爽やかに 天晴れ 巻を収るの時