ぬるま湯の修行
10月8日(火)
横田南嶺管長が先日の学生大攝心で提唱されたことをまとめてみました。
修行というのは厳しくしようと思えばいくらでも厳しくできるのですが
はたして、それで良いのかというとそうではありません。
江戸の銭湯というのは昔から熱いと言われています。熱い風呂に「はっ!」と
気張って入るのが江戸っ子の一つの粋な文化でした。確かに、熱い風呂に
辛抱して入ると、「オレは、風呂に入ったぞ!」という気になる。
しかし、それでは、かえって湯冷めして風邪をひいてしまう場合も少なく
ありません。それで本当に体が暖まったかというと、これまた別なんです。
むしろ、我々の修行は「ぬるま湯につかるようにやれ」と 昔からよく
言われています。ぬるま湯なんかじゃ駄目だと思われるかもしれませんが、
本当のところは、ぬるま湯に長くつかっている方が本当に体が芯から
暖まるのです。
その時その時に適したものとなるように湯加減を調節していきたいと
思います。
<平成25年9月22日 夏季学生大攝心 総茶礼 より>
(後記)
今朝は、円覚寺山内・如意庵におきまして、暁天坐禅会の方々との
粥坐会が行われました。
参加者は、如意庵の和尚さんが作られたお粥を召し上がったあとに
横田南嶺管長にお出でいただき、質疑応答の時間となりました。
管長さんはお一人お一人の質問に懇切丁寧にお答えになっておりました。
そして午後からは、建長寺におきまして、
四派(建長寺派、方広寺派、向嶽寺派、円覚寺派)合同住職研修会でした。
講師に島田裕巳先生(宗教学者)をお招きして「変わる葬儀と寺院の役割」の
題のもとお話をしていただきました。