祈りの力
5月15日(水)
<方丈の池> 最近、つがいのカモの姿をよく見かけます。
今日は僧堂(専門修行道場)の講中斎という行事でした。
毎年5月15日に僧堂を支えてくださっている方々をお招きして
日頃のお世話になっていることに感謝をする日であります。
雲水さん手作りの昼食を食べていただいて、法話、法要に
参加していただいております。
管長様が法話をされましたのでまとめてみました。
人生、行き詰まり、自分はもうだめかというような、いよいよ
どうにもならない時に私たちを支えてくれるものはいったい何でしょうか?
それはその人を祈るこころであろうかと思います。たとえば母親が
自分の子どものことを思い祈るこころです。祈りのこころというのは
目には見えない。
また、子ども本人が気がついている場合もあれば、そうでない場合もある。
しかし、気がついている、ついていないにかかわらず、こういう祈りのこころと
いうのは必ず本人に伝わるものです。
そして本人がいよいよ行き詰った時に大きな支えになるのだろうと思います。
私たちはいよいよどうにもならない時にこそ幼いころの思い出がふと頭に
浮かびます。親のことを思い出します。そういうことをふと思い出すということは
やはり、目に見えないところで祈ってくださっている人がいるおかげなのだろうと
思うのです。
私たちは一人一人の力ではたいへん弱いものです。それが大勢の人に
支えられて今こうしてあります。大自然、草や木や鳥、虫などの姿に
そして、また、目に見えない祈るというこころに支えられて生かされて
いるのです。
私たちも誰かの為に、身近な人、被災地の人、困っている人などの
為に、祈りを捧げましょうではありませんか。それは決して無駄では
ありません。必ず大きな力となりうるのです。