命は一呼吸にあり
10月31日(水)
管長様が先日の企業の坐禅会で提唱されたことをまとめてみました。
私達はみんなすばらしい宝を持って生まれて来ているのに
そのことに気づかずに目先の損得に振り回されています。
一番の宝は、私達誰もが持って生まれた仏心です。
仏心といってもピンとこないければ、この命と言っても
いいでしょう。では、その命とは何であるか?これは、
はたまた、つかまえどころがないように思われます。
そこで、禅では、「命はこの呼吸にあり」という言葉を
大切にしています。この呼吸に限りない命のすばらしさを
感得していることであります。
何もかも失ったとしても、何にもものがないとしても、
この一呼吸を楽しむことができる、そういう力を身につける
ことができれば、楽しみの極みであります。
腰を立てお腹に気力を充実させて、この一呼吸の命をしみじみと
楽しんで味わってもらうのが坐禅の醍醐味であります。
すばらしい心、すばらしい命、これを持って生まれてきたことに
どれだけ深く感動しているか?これがその人その人の一生涯に
大きな影響を与えて行くものであります。
私達めいめいのこの命こそ、仏心であり、正しい智慧と深い慈悲を
担ってはたらいていく、何より尊い宝であります。
このことをまず自分自身が見届けて、そして己の仏心を見失っている
人にも気づかせてあげたいと願う心を持ち続けることが大切であります。
かなちゃんの最近のお気に入りの場所は、勅使門前の階段です。